YouTubeの切り抜き動画をご存知でしょうか。
有名YouTuberの生放送から面白い部分や役に立ちそうな部分を切り取った動画です。
この切り抜き動画を流行らせたのが、ひろゆきこと西村博之さんであると考えています。
僕自身、ひろゆきさんという存在は知っていましたが、どんな人物かまでは知りませんでした。たまたまYouTubeのオススメにひろゆきさんの”切り抜き動画”が出てきて再生したのが、ひろゆきさんにハマったきっかけです。
今回はひろゆきさんが書いている(正確には書いてないらしい笑)本の中で、とても売れている”1%の努力”についての書評です。
本の基礎情報
- タイトル:1%の努力
- 著者:ひろゆき(西村博之)
- ジャンル:自己啓発/ビジネスとIT/人生論・教訓
- 発売日:2020/3/5
著者の経歴について
西村 博之は、日本の実業家、著作家。日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」開設者、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」管理人。ドワンゴが資金提供している日本最大級の動画配信サービス「ニコニコ動画」元取締役管理人。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役。愛称・通称は「ひろゆき」。
この本はどういう本?
タイトルは、「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」という、発明家エジソンの有名な言葉から来ています。
元の文章は“Genius is 1% talent and 99% percent hard work...”だそうです。
しかし、この有名な言葉は本来、「1%のひらめきがなければ、99%の努力はムダになる」を意味しているというのが著者の見解です。
99%の努力を無駄にしないためにも、努力をしない努力をするべきであり、どのように考えていけばいいのかを中心に書いています。
ただし、YouTubeにおける著者の発信内容と被っている部分が多いことには注意したいです。また、本の中身を著者自身で書いているわけではないので、これも注意が必要です。(本人が全然書いていないとYouTubeにて話していました笑)
本の構成
序文 「1%の努力」とは何か
冒頭で書いた通り、エジソンの有名な言葉をみんな誤解している、という話が書かれています。
エピソード1 団地の働かない大人たち(前提条件)
自分と違う意見を持つ人がいたときに、「そもそもこの人とは前提条件が違うんだ」と考えることが大事だそうです。
「なぜそのように考えるのか」、前提条件を考えてみると新しい発見があるかもしれない…
僕自身、職場や学校で意見が食い違ったことは多々あったので、もっと早くこの考えは身に着けておくべきだったと思います。
エピソード2 壺に何を入れるか(優先順位)
これはYouTubeなどで著者がよく話す有名な話です。
壺の中に「大きな岩(一番大事なもの)」を最初に入れないと、後から入れられなくなるという話。
自分の価値観、優先順位をどのようにつけるかについて書いてます。
エピソード3 なくなったら困るもの(ニーズと価値)
なくなったら困ると思うものにこそ、ニーズが隠れているという話。これ自体はまあ当たり前といえば当たり前な気もします。
「包丁は何も悪くない」という話は、他の物事にも置き換えられるなと思いました。放射線も扱い方によっては人体に多大な影響を及ぼすので、その扱い方に善悪が委ねられていますね。
エピソード4 どこにいるかが重要(ポジション)
この本の中で一番大事な話だと思いました。
努力をしないための努力は、このポジション取りに使うべきだと考えました。
人とちょっと違うこと、特殊なポジションに目を向けていきたいと思います。
エピソード5 最後にトクをする人(努力)
プロセスよりも結果が重要。最後にトクをするのは、最後に結果を出した人。
頑張っても結果が出なければ社会では評価されません。そして、その頑張りを他人に押し付けるのはダメという話。
エピソード6 明日やれることは、今日やるな(パターン化)
章のタイトルは正直関係ない気がしますが…
「夏休みの宿題をどうやって片付けていたか」によってタイプを分ける話は面白かったです。
エピソード7 働かないアリであれ(余生)
アリの中には働くアリと働かないアリがいるという、これも有名は話です。
それとは別に、失敗しても笑い話にすればいいじゃないかという、ひろゆきさんらしい言葉で終わっていました。(本人がどこまで書いたかは不明ですが笑)
レビュー(感想)
全体的に一言
本人が書いていないからか分かりませんが、全体的に話がごちゃごちゃしています。話があっちこっちへ行ってしまう感じです。
ある意味、切り抜き動画をひたすらランダムに見せ続けらるような感覚です。もちろん、話単体で読むと面白い部分があったので、そこは役に立ちました。
ポジションについて
圧倒されるような天才や、自分よりも世渡り上手な人はたくさんいます。
僕はそれなりに勉強をしてきましたが、自分より頭の良い人をたくさん見てきました。同学年にそれだけいたのだから、世の中にはもっといることでしょう。
また、僕は不器用なので、世渡りが苦手な方です。元々は上の人の話を従順に聞くタイプだったのですが、色んな考えに触れるうちに変わりました。
ではどうやって社会的に成功するのか。
「自分より優れている人と無理に戦っても勝ち目はないので、勝てるところで勝てばよい」という話が、この本から学んだことです。
ポジションは大事ですね。